私の不妊治療は、タイミング法→人工授精→体外受精(顕微授精)と段階的に進んでいきました。今回は初めて体外受精に進んだ時の記録です。
- いきなり出鼻をくじかれる
- 体外受精(アンタゴニスト法)とは
- 体外受精に向けて注射の開始
- 注射は通院?自己注射?
- 血液検査と7日目の卵胞チェック
- 血液検査と11日目の卵胞チェック
- 血液検査と14日目の卵胞チェックと採卵日決定
- 採卵日当日
- 採卵数は?
- 受精確認
- 凍結胚(新鮮胚移植)に向けての準備
- 凍結胚移植(新鮮胚移植)当日
- 移植後の妊娠判定日
- 最後に
いきなり出鼻をくじかれる
8回の人工授精の後、早く体外受精に進んで妊娠したいという気持ちが増していました。
ようやく体外受精に進む内診の時でした。
「遺残卵胞があります。採卵したとしても良い卵子が取れませんので、今回は体外受精に進むのは見送りましょう。」
遺残卵胞とは、前周期の古い卵胞が残った状態です。新しい周期の卵胞よりも早く成長してしまうため、採卵しても変性卵や空砲が多く見られるとのことでした。
ピルを服用して遺残卵胞を一掃して、卵巣の状態やホルモンバランスを回復することにしました。
「生理が来たら2~4日以内に受診してください」
体外受精の出だしの内診から、いきなり出鼻をくじかれてしまいました。
その後生理開始後2日目に、改めて病院を受診し内診を受けました。前回あった遺残卵胞は無くなっていました。これでやっと体外受精に進めることになりました。
体外受精(アンタゴニスト法)とは
アンタゴニスト法とは、調整卵巣刺激方法の1つです。ショート法やロング法と違って点鼻薬を使わず、月経3日目からFSH製剤やHMG製剤を注射し、卵胞がある程度発育してきたらGnGHアンタゴニストを注射する事で、採卵のタイミングを調節する方法です。
体外受精に向けて注射の開始
血液検査をうけて問題が無ければ、生理開始後2日目より注射が始まります。まずは5日打ち、卵胞の育ちをチェックします。
D(Day)2~6まで フォリルモン225単位を毎日打ちます。
D2のお会計 保険診療分:2,460円・自由診療分:7,340円(注射代含む)
D3のお会計 自由診療分:4,770円
D4のお会計 自由診療分:4,770円
D5のお会計 自由診療分:4,770円
D6のお会計 自由診療分:4,770円
D6までは、まだ自己注射の指導を受けていませんでしたので、毎日通院でした(汗)
注射は通院?自己注射?
最初の5日間、毎日注射に通ったのですが、毎日通院というのがとっても負担でした。フルタイム勤務だったので、仕事が終わった後は病院にダッシュしていました。
自己注射指導後、自宅で注射が出来るようになりました。肉体的にも時間的にも少し余裕が出来ました。
自己注射は慣れるまで怖いかもしれませんが、病院で自己注射の選択肢があれば、お勧めです。
血液検査と7日目の卵胞チェック
5日間注射をして、卵が育ってきているかを調べます。血液検査と超音波の検査がありました。
右:卵胞4個
左:卵胞6個
大きさはまだ8ミリ程度でした。血液検査も問題なく、数も育ってきていることから、今日より注射の種類が変わりました。
D7 HMGフェリング300単位
D8~D10までは、フェリング300単位+セトロタイド の2種類注射を打ちます。
D7のお会計 保険診療分:380円 自由診療分:6,760円
D8のお会計 自由診療分:40,430円(3日分の自己注射代)
セトロタイドという注射が1回7,710円と驚愕の値段でした!
血液検査と11日目の卵胞チェック
卵胞が順調に育っていたら、この日にでも採卵の日が決定すると言われていました。血液検査と超音波を受けます。
「今回の卵胞の成長はゆっくりで、大きさがまだ15mm程度です。成熟するにはもう少しかかりそうですので、注射の期間を3日間延ばしましょう」
血液検査の結果も、E2→848.1pg/mlと低い状態でした。E2はホルモン値で、1成熟卵胞あたりのE2の値は200~300pg/ml。
卵巣に確認される成熟卵胞の数をかけた値くらいあることが目安になるそうです。
D11のお会計 保険診療分:380円 自由診療分:43,510円(3日分の注射代含む)
D11~13までHMGフェリング+セトロタイドの2種類の注射をします。
7,710円と高額なセトロタイドも3日間追加になってしまいました(涙)
血液検査と14日目の卵胞チェックと採卵日決定
3日間注射を追加し、血液検査と超音波を受けます。きちんと育っているかドキドキです。
右:卵胞4個
左:卵胞6個
卵胞の数は変わりませんでした。
「卵胞が20mm近くまで育ってきました。成熟卵がとれそうですので、2日後を採卵日にしましょう」
血液検査は結果も、E2→2600.0pg/mlと数値が上がっていました。今日はHMGフェリングのみを注射します。
この日、帰宅後20~21時の間にHCG10000単位を自己注射します。採卵の約36時間前に卵の成熟促進を目的としています。
D14のお会計 自由診療分:12,960円
採卵日当日
D16、いよいよ採卵です。当日は6時間前から絶食、3時間前から絶飲でした。当日はノーメイクで主人と共に病院に向かいます。
排卵当日のスケジュール
8:00 受付
8:10 内診
8:15 採卵室へ採卵開始。麻酔が入るとすぐに意識消失。
9:30 目覚めるとベッドに上
10:00 内診で卵巣の状態を確認。採卵数の報告
10:15 看護士さんより今後の過ごし方の案内
10:30 培養士より培養の案内
ざっとこのようなスケジュールで進みました。全身麻酔で採卵を受けました。静脈麻酔を入れられて看護士さんが「1、2」と数えるところまでは記憶がありますが、その後はベッドの上でした。
D16のお会計 自由診療分:72,540円(採卵費・投薬代)
採卵数は?
採卵前の超音波で左右10個ほど見えていた卵胞でしたが、採卵後の問診で告げられた採卵数はとてもショックでした。
「右:1個 左:3個がとれました。うち1つは未成熟卵のため今回受精に回せる卵は3つです。」
10個ほどの卵胞が見えていましたが、そのうちの半分ほどは空砲だったのです。
当初は10個ほど採れると予測していたので、体外受精と顕微授精の組み合わせの治療を考えていましたが、卵が少ないため、全て顕微授精にすることにしました。
受精確認
私が通院していた病院では、採卵日の翌日に受精確認を電話でする流れになっていました。この受精確認でさらにショックを受けることとなります。
「採卵した3つの卵のうち、受精した卵は1つでした。この受精卵の培養を進め、初期胚で凍結保存します」
顕微授精での受精率は約70~80%ほどですが、私の場合は30%程でした。
何個か受精した場合には、胚盤胞まで育つかどうか様子を見ると決めていましたが、受精卵が1つだけだったので、3日目までの初期胚で凍結することになりました。
体外受精にさえ進めば、10個ほど採卵出来て、そのうち何個かは胚盤胞になってくれて、凍結した受精卵を戻していけたらいいなと思っていました。
この結果は私にとってはとてもショックが大きいものでした。
採卵後 内診のお会計 自由診療分:305,640円(体外・顕微・凍結費用)
凍結胚(新鮮胚移植)に向けての準備
どうにか新鮮胚を凍結出来た私。次の周期で子宮の中に戻すことになりました。ホルモンを充填し、子宮内膜を厚くし、受精卵の着床準備をしていきます。
エストラーナテープというホルモンを充填するテープを、生理開始2日後からお腹や腰に3枚貼って、2日毎に交換します。
約1週間後、子宮内膜が厚くなっていれば移植日の決定です。内膜は順調に厚くなっていたので、5日後の移植で決定しました。移植までにさらにホルモン充填します。
この日のお会計:保険診療分:530円 自由診療分:31,520円
エストラーナテープに加え、2種類のホルモン剤、直接膣に挿入する膣座薬の処方がありました。この座薬が16日分で16,800円と高額でした(汗)
凍結胚移植(新鮮胚移植)当日
凍結胚移植日の大まかなスケジュールは下記の通りでした。
凍結胚移植のスケジュール
13:30 受付
13:40 ホルモン値のための採血
13:50 胚培養士から移植胚の説明
14:00 胚移植(所要時間は約10分・今回は麻酔なし)
14:30 約20分ベッドで休憩
14:40 看護士より内服薬や今後のスケジュール説明
移植自体は麻酔などもないため、超音波で受精卵を移植する様子を見せてもらいながらの移植でした。
妊娠判定日は移植日から12日後になりました。それまでは、エストラーナテープや膣座薬を続けます。
この日のお会計:自由診療分:98,110円(移植費含む)
移植後の妊娠判定日
妊娠判定日がやってきました。体調の変化は全くありませんでした。妊娠検査薬を家で
やってもよかったのですが、事前にショックを受けるのが嫌でやりませんでした。
血液検査の結果 HCG <0.500mIU/ml
妊娠を判定する際の目安になるホルモンがHCGです。私が息子を妊娠した時の判定日数値は204.4mIU/mlでしたので、この時は全くホルモンが出ておらず、もちろん妊娠していませんでした。
長かった第1回目の治療はこれで終了となりました。
最後に
体外受精に踏み切りましたが、1回目は良い結果ではありませんでした。採卵数が少ない、受精率が悪いということで、卵子の質が悪いこともわかりました。
不妊治療はかなり高額なこともあり、結果が悪い時の精神的ダメージはかなり大きいです。
これまで体質改善や食事の見直しを行なっていませんでした。これを機に食事、運動や生活習慣を見直して、次の体外受精に挑むことにしました。
また続きは後日書こうと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。